転職のまとめ(1) 「働くひとの心理学」を読んで

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どうも、お久しぶりです。あいたん(@aitanprpr)です。

社会人生活も3年が過ぎ、4年目に突入しました。転職してからは1年半が過ぎました。自身の転職経験について、ここらで簡単に総括できればと思って、久しぶりに筆を執った次第です。
 

【転職の経緯と、参考になった本】

私は3年前、安定だけを求めて大企業に就職したのですが、いざ働いてみると”良いお給料のため”だけではどうも頑張れないなと、1年経ったあたりから仕事に行き詰まりを感じていました。その経緯は以下の記事で述べた通りです。

リスクを負わない生き方は不幸になる。安定を求めて大手メーカーに入社した2年目社員が今感じること。

その後、そこから大きく方向転換して、今はアニメを作る仕事をしています。転職を決断する際に参考になった一冊の本があったので、まず今日はそれを紹介しようと思います。

 
著者は筑波大学教授の岡田昌毅氏。在学中に一度だけキャリア選択に関する講義を受けたことがあり、その時の話が面白かった記憶があって、「もしかしたら転職のヒントになるかも」と思って購入しました。今でも、仕事に関して何かしらの分かれ道があったり、現状に対して不安になった時、もしくはモチベーションが低下して「今のままでいいのか?」と疑問がわいてきた時なんかに読み返すようにしています。
 

【本の内容・感想】

大きく分けて3部構成になっています。第Ⅰ部は、働く人の心理について、基本的な理論がまとめられています。心理学的に、どういう職業を選択していくことが、生涯の精神的な充足に繋がるのか、ということがわかってきて、私にとってはこのパートが最も参考になりました。
第Ⅱ部では、著者が行った研究に関してまとめられています。仕事への取り組みが、キャリア発達を通して心理・社会的発達を促す仕組みについて記されています。様々な職種の人へのインタビュー調査が行われており、仕事への取り組みや職歴など具体的なエピソードが語られていて、(多分著者の意図とは違うと思いますが)単純に参考になりました。
第Ⅲ部では、キャリア支援の実践的な内容について書かれています。
そもそもこの本が、キャリアに関する研究を志す人や、組織においてキャリア支援の実務に携わる人向けに書かれているということもあり、(第Ⅱ部以降は特に)学問的で難しい内容だと感じる部分も多いですが、自分の中で特に参考になった箇所を【読書メモ】として下にまとめました。

この本を通じて、やっぱり”お金のためだけに働き続ける”っていうのは心理学的に見ても苦痛を伴うものなんだなっていうのがよく理解できました。そしてそれは、当時の自分の実感とも近しいものがありました。
 

【読書メモ】

■仕事には見える報酬(給料)と見えない報酬(自分の成長)がある。
■仕事の報酬とは給料・能力・仕事・成長と、段階に応じて深みを増していくものである。給料が報酬とは、自分の好きな人生を送る目的で給料を稼ぐことに専念することである。能力が報酬とは、仕事が面白くなってきた時に見える世界である。仕事が報酬とは、やりたい仕事がやれる時である。成長が報酬とは、職業人としてだけでなく、ひとりの人間として成長を実感することができるようになり、こころの世界が見えるようになってくることである。
■心理学において人が働くということは、外発的動機づけと内発的動機づけの観点から説明することができる。外発的動機づけは、外的な要因がもととなりやる気を起こすような動機づけであり、報酬を得ることが行動の目的となるものである。一方、内発的動機づけは外的報酬を得るためでなく、その行動自体が報酬となるような動機づけである。外発的動機づけには、つまらないとか仕方ないといった負の感情が伴うが、内発的動機づけには面白いとか楽しいといった正の感情が伴う。
■内発的動機づけを構成する重要な要素として、2つの要因が考えられる。1つは、知識の獲得を目指す知的好奇心で、興味の対象との間のズレが適度な場合に生じる。もう1つは、有能感と自己決定感である。有能感は、自分が頑張ることにより困難を乗り越えることができる、または達成できるという自信である。自己決定感は、ある行動が他者によって強制されたものではなく、自分自身の決定によるものであると認識することである。
■人は、一生のうち40~50年は働く時間と考えられるが、その長期にわたる期間をいかに過ごすかを考えた場合に、外発的動機づけよりも内発的動機づけにより働くほうが、やりがいがあり、楽しく仕事ができるだろう。
 
 
今回はここまで。次の記事では、転職から1年半が経った今感じていることを、「転職したら彼女ができたぞ!」みたいなかなり私的な内容も含めて実感としてお伝えできればと思います。ではでは!
 

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